★王子様★


「もう、あんたなんか知らないわ!」
「おい、あかね…」
「シャンプーのとこにでも行けば!」
いつもと変わらぬ喧嘩。原因はだいたいの人の予想通り、
帰りにシャンプーが乱馬にデートを誘いに来たのだ。
一応、断ってはいるもののあいまいな態度で
シャンプーも引き下がらない。
そんな乱馬に腹をたてて走って先に来たのだ。

乱馬はいつもはっきりしなくて、何考えてるのかさっぱり分からない。
好きじゃない、行きたくないってどうして言えないのよ。
…ていうより本当に乱馬はシャンプーたちのこと
好きじゃないのかしら。
口ではあんなこと言ってるけど、まんざらでもないみたいだし…
はぁ、もうこんなこと考えてもしょうがない。
私には関係ないんだから…
なのにどうしてだろう。
考えれば考えるほど心が痛い…
どうして私だけがこんな思いをしなくちゃいけないのよ。
「キャッ」
いきなり足がガクッときて…
あれ、痛くない…
転びそうになった瞬間にとっさにつぶった目をそっと開いてみた。
「ら、乱馬…」
「ったく危なっかしいな」
今、私をそっと抱いてくれてるのはハァハァ息をきらした乱馬だった。
きっと心配して走って来てくれたんだなあ。
私はさっきまでのことも忘れてホッとしてた。
「あの…ありがとう」
「ばか、俺がこなかったらすっ転んでたとこだったぞ」
そんなことを言いながらも乱馬は優しく私の体を支えていてくれた。
「遅くなっちまうから早く行こうぜ」
そう言って私を軽く持ち上げ屋根をかけて行った。

こういうのってお姫様だっこって言うのよね。
…お姫様?それなら乱馬は王子様ね。
王子様かぁ…そうかもね

乱馬は私の王子様―



−−−−−−−−−−あとがき−−−−−−−−−−
今回は王子様というお題で、やっぱり王子様は
乱馬だろう!と思いすぐ決まったのですが
なかなかお話が思いつかなくて・・・
王子様がいるならお姫様もいるなってとこから
お姫様だっこがでてきました♪





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